シラノ・ド・ベルジュラック
いきなり占いの話からそれますが、
今日は愛読書「シラノ・ド・ベルジュラック」(ロスタン)のお話です。
ストーリーとしては、大きな鼻にコンプレックスを持つシラノが
いとこで才色兼備の美女ロクサーヌに恋をします。
しかし彼女が好きなのはイケメン・クリスチャン。
でもクリスチャンはあんまり頭が良くない(ノ∀`)
そこでシラノがラブレターの代筆からデート中のセリフまでプロデュース。
当然ロクサーヌはクリスチャンの容姿とシラノの言葉にメロメロに。
そんなある日、悲劇が…!
ネタバレするといけないので、ストーリーはこの辺で。
この作品の魅力は何といっても、主人公のシラノ。
剣豪であると当時に詩人でもあり、美しいソネットやバラードから
自分の鼻をいじった自虐ネタまで多種多様。
…シラノ、鼻にコンプレックス持ちすぎ。
そして人に媚びず、自分に正直に生きる姿勢。
それは彼のこんなセリフからもわかります。
「成功というアメ玉欲しさで おべっかに泣き落し
コネで便宜を? 冗談じゃない 願い下げ
汚い世間とは無関係に 笑い 歌い 夢を見る
好きにケンカして 好きに書く それが真の人生
名誉も財産もどうでもいい 期待も不安もない 心にあることだけ書く
木に寄生するのは嫌だ 美しくなくとも自由な1本の木
タフに孤独に 人に構わず我が道を」
ちなみに、このシラノ・ド・ベルジュラック、15世紀のフランスに実在した人物です。
確かに剣豪で文豪ですごい人なんですが……
現実を知ると作品からは想像もしたくないような嫌な面が見えてきます。