盲目の占い師 〜占い師ってこういうもんだろ〜

黒海近くのトラキアにあるサルミュデソス国王アゲノールの息子ピネウスは、アポロンから未来を見通す力を与えられていました。
でもそれを乱用しすぎたために、ゼウスに盲目にされてしまいます。

神々が与える試練は抜き打ちテストのようなものです。
それを事前に解答を知るようなことをしたら、それは怒られます。

しかもハルピュイアに付きまとわれて、ろくに食事もとれない状態に…。
はい、罰が当たりました

それをアルゴ号で航海中のイアソンに拾われます。

で、ボスポラス海峡を渡る方法とか、イアソンは女に注意しろとかいろいろアドバイスをするのですが、「ギリシャに無事帰れるかな」みたいな質問には答えてくれません。




占いで答えていいのはその過程です。
「何歳で死にますか?」とか「結婚できますか?」「志望校に合格しますか」…など、結論を答えるのは基本的には許されていません。
これを答えてしまうと、相手を簡単にコントロールできるからです。
いわゆるマインド・コントロールというやつです。

アイルランドの吟遊詩人たちは「この世で一つ尊いものがあるとすれば、それは自分で考えること。
これだけは奪われてはいけない」と言っています。

四柱推命などはその辺、どうなのかわかりませんが、とりあえず、西洋系の占いに対する考えはそんな感じです。