ラ・チェネレントラ 〜年の瀬の独りオペラ〜

年の瀬と言えばだいたいボッチです。
今年はおとなしく引きこもってDVD見てます。さて、今回見たのはオペラはロッシーニの「ラ・チェネレントラ」です。
「シンデレラ」と言えばお分かりいただけるでしょうか?でも主人公の名前はアンジェリーナになっています。分かりにくいので、「シンデレラ」って呼びますけど。

主役は私の大好きなエリーナ・ガランチャが演じています。
ただ、原作の「シンデレラ」とは違い、ガラスの靴も魔法使いのおばあさんもカボチャの馬車も出てきません。



あと、継母じゃなくて継父。

中央が継父のドン・マニフィコ。傲慢でずるがしこくて、親子揃って嫌な奴らです。演じているのは、アレッサンドロ・コルベッリ。「ジャンニ・スキッキ」なんかも演じているバリトン歌手です。
ある日、ドン・マニフィコの家に物乞いがやってきます。

右から2番目の死神みたいなの。実はこの国の王子が「先生」と呼んでる哲学者・アリドーロ。誰の心がきれいか見に来たんです。



で、王子の従者たちが、「王子がお妃を探してるんで」とお知らせに来ます。

王子の従者は1人見たら30人いると思え。っていうくらい、いっぱい来ます。分かりにくいかもしれませんが、上にも2人潜んでいます。




王子も従者に扮して偵察。シンデレラに一目惚れです。
ちなみに王子は、ローレンス・ブラウンリー。割とロッシーニのオペラに出てることが多いです。


で、ストーリー通り、シンデレラは継父に意地悪されて舞踏会に行けません。
そこに、魔法使いのおばあさんならぬ、哲学者・アリドーロ登場。

なぜか羽根が生えてます。メト(=メトロポリタン歌劇場)の遊び心でしょうか…?

そしてシンデレラを素敵なプリンセスに変身させ、舞踏会に送りだします。

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やっぱりシンデレラのブルーのドレスですね。




なぜか王宮の晩餐なのに、カジュアルなイタリアン・レストランのようなギンガム・チェックのテーブルクロス。
しかも、テーブルの上のワインは↓だよね…?

2000円もしないような激安ワイン…。
わんわん物語」みたいなテーブルセッティングですが、これもメトの遊び心でしょうか…?
わんわん物語 [DVD]

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この「シンデレラ」、ガラスの靴が出て来ないので、王子はいかにシンデレラを探しだすかと言いますと、シンデレラは両手におそろいのブレスレットをしてるんですね。で、従者に扮した王子に「これを目印に私を探してください」と言って、片方を渡します。

「Si, ritrovarla io giuro(そうだ、誓って見つけ出そう)」


最後は、ブレスレットを目印にシンデレラを見つけ出し、ハッピーエンドです。

この曲は、Nacqui all'affanno e al pianto「悲しみと涙のうちに生まれ」です。「(継父と義姉たちに)私の復讐はあなたたちを許すこと…」みたいな歌詞です(他にもいろいろフレーズはあるけど)。





それでは、皆さん、良いお年を。