アルマンがマルグリットに贈った本 〜マノン・レスコー〜

マノン・レスコー (新潮文庫)

マノンをマルグリットに贈る
   慎み深くあれ

こんな言葉を添えてアルマンはマルグリットに「マノン・レスコー」を贈りました。

マノン・レスコーとは…
金髪の天使のような美少女マノン。
可憐でありながら官能的、無邪気でありながら狡猾…相反するものを同時に内在させる彼女に、シュヴァリエ・デ・グリュは恋をする。その恋ゆえに生き地獄のような人生を歩むことになるのだが、彼はそれを真正面から受け入れる。
マノンはデ・グリュに惜しみない愛を注ぐが、贅沢な生活もしたいため、時には他の男に身をまかせ、デ・グリュに賭博などをさせたりする。
当然、最後はマノンはその報いを受けることになるのだが、その最期さえもデ・グリュの腕の中なのだ。そして、マノンを埋葬した後、デ・グリュは自分の心までも埋葬してしまう。


「椿姫」よりも前に書かれた作品なのに、マルグリットの方がマノンより古風な女に思えてしまいます。
というか、わがままを貫き、男を奔放に振り回すマノン…うらやましい!
女なら、一度はこんな風に愛されたいと思います。
シュヴァリエ・デ・グリュの純粋さにも心打たれますが。





でも、アルマン、何でこのチョイス?!

たぶん、デ・グリュのように(またはそれ以上に)深くマルグリットを愛してるって意味で贈ったんでしょうが…
もうちょっと他にあったような気がします。