サリンジャー氏を偲んで書いてみる 〜ライ麦畑でつかまえて〜
1月27日、20世紀を代表するアメリカの作家、サリンジャー氏が亡くなりましたね。
「ある愛の詩」のエリック・シーガルも亡くなりましたし…。
というわけで、「ライ麦畑でつかまえて」の私なりの感想を書いてみたいと思います。
あらすじは、ホールデンという男の子が、退学になって学校を去るまでの話です。
いろいろやる気をなくして、というか方向性を見失ってたんでしょうけど、寮でトラブルを起こしたり、本命の女の子を誘えず、それほど好きでもない女の子とデートしてみたり…とにかく一人で悶々としとけばいいのに、周りも巻き込んで迷惑を掛けまくるわけですよ。そりゃ退学にもなりますって。
…個人的にはあまり感情移入できなかったのを覚えています。
ただ、この作品が書かれた1950年代がどういう時代だったかを頭に入れて読むと、また少し違った趣があります。
1950年代といえば、映画「モナリザ・スマイル」や「エデンより彼方に」に見られるように、非常に保守的な時代。
その反面、音楽はプレスリーのロックンロールがはやり、「理由なき反抗」のジェームス・ディーンやポール・ニューマン、マーロン・ブランドなどがもてはやされ始めたころでもあります。
こんな矛盾した時代だったから、方向性を見失うのは無理もない気がします。
でもホールデンは必死にもがいてるのですが、何かを見つけようとしてるのではなく、逃避しようとしているようにしか見えませんでした。
その辺がこの作品全体に漂う違和感というか、入り込めない部分だったのかもしれません。
すみません、うまくまとまらなかった上に、全然追悼になってませんでした。