「正負の法則」? いえ、「身から出た錆」でしょう

以前、香川県民は人の高級品を「それちょうだい」と言うと書きましたが、同じように不愉快な思いをした人が結構いました。カルティエやインターの時計、ヴィトンのバッグ…など。
まぁ、中には「え〜、私の周りにはそんな変な人いませんよ。類友っていうか、T-Rさんの周りって変な人が多いんじゃないですかぁ?」なんて言う香川県もいましがたが、「○○さんの場合、タダでくれるって言っても絶対いらないようなものしか持ってませんものね。言われる訳ありませんよね。失礼しました」と言ったら、何か無言でぷるぷるしてました。

もちろん、香川県民全員ではありません。たぶん、全体の何割かでしょうけど。
今日もそんな乞食系香川県の話。

こんなメールが来ました。

初めまして。メールでも鑑定していただけると聞いたので、メールで鑑定お願いします。昭和XX年X月XX日生まれ
12年前に結婚し12歳の息子もいますが、2年前に離婚して香川に戻ってきました。
主人が転勤で香川に来た時に、知り合い、スピード婚でした。その後も何度か転勤があり、2年前に●●県(関東)に行った時にある事件が起こり、それが離婚のきっかけとなりました。関東と言っても、私たちが住んでいた所は、わりと田舎でした。私はそこでパートをしていたのですが、職場にAという人がいて、いつもダイヤのペンダントを着けていました。私は冗談で「いいなぁ〜、それちょうだい」とか言っていたのですが、ある日、誰もいないロッカールームでAがそれを本当にくれるというのです。Aは「実はこれ、そんなに高いものでもないし、もう飽きたし、いつもお世話になってるから、もらって」と言うのです。人を疑うことを知らない素直だった私は好意に甘え、それを受け取りました。翌日、うれしくてそれを着けて職場に行くと職場の雰囲気がおかしいのです。その場に全員がじっとこっちを見ているのです。その中の一人が、「それ、Aさんのダイヤじゃない?」と言い出しました。それを皮切りに「あー!やっぱり!」「この泥棒!」と言われました。何と、Aさんは私にダイヤをくれた後、そのダイヤの鑑定書を持って警察に盗難届を出していたのです。私はいくら無実を主張しても、誰も信じてくれず、「よくAさんに、そのダイヤくれ!って言ってたものね」「私も何度も聞いた」と、みんなで私を泥棒に仕立て上げようとするのです。職場の上司も、「何でそんなことしたの?人の大事にしてる物を盗むなんて」と、私のことを泥棒と決めてかかっているのです。いくら私がAさんにもらったことを主張しても、それならなぜAさんは被害届をだしたのか?と聞かれます。Aさんはひたすら、「盗まれた」「こんなことをする人なんて思ってなかった」「とても高価な大事なものだった」などと言いながら泣いています。言えば言うほど、私の立場が悪くなるのです。最終的にAさんは「自分の罪を認めて二度とこのようなことはしないという内容の念書を書いて、仕事を辞めるなら、警察に訴えない」などと言い出したのです。私はやってもない罪を認めるのはイヤでしたが、状況証拠もそろっていて私が犯人に確定した状態ですし、何より、このことを夫や家族に知られたくなかったので、仕方なく応じました。夫は夫婦喧嘩の度に「チッ、これだから香川県民は」と私をさげすんで、黙りこむのです。もしこれが夫に知られれば「やっぱ香川県民は最低だな」と言われかねません。仕事を辞めるにあたっては、引き継ぎなどを相談しようとしたら、上司からみんなが不安がるから、ロッカーの荷物とか整理したら、もう帰っていいよ。ハイ、お疲れさん」と今までの給料を手渡しまてきました。とりあえず、急に仕事を辞めることになったので、主人にはそれとなく「人間関係で…」と話しておきました。主人は慰めてくれるどころか、「やっぱ香川の人間だからな。どうせお前が悪いんだろなどと鼻で笑ったのです。悔しかったけれど、これで全てまるく収まると思い、その場はぐっとこらえました。しかし、これで事は終わらなかったのです。
何と翌日には、その事が主人の職場のタチの悪いお局に知られていました。主人は「きっと何かの行き違いで…」とフォローを試みたそうですが、何と1日に5回ほど、私の直筆の念書が会社にFAXされてきたそうです。その日から、主人は会社で、上司からそのFAXをちらつかせながら「君もこんなのがみんなに知れて大変だね。もうこの部署に居づらいんじゃない?」と左遷を毎日促されるようになり、移動せざるを得ない状態になりました。また、子供の学校でも知れわたっており、子供は「泥棒の子」といじめられるようになりました。こうして私の家庭は崩壊していきました。離婚した今も、子供には月1回会う権利はあるのですが、子供が「お前のせいでいじめにあってるんだ。会いたくなんかない!」と拒絶するので、まったく会えない状態です。何とぞ、私をこんな目に遭わせたAに復讐する方法を占ってください!


このメールを書いた人は40代半ばですが、最後の一文にこの人の人間性如実に現れています。
まず
>12年前に結婚し12歳の息子…スピード婚
香川ではかなり多いデキ婚というやつです。12年前と言えばこの人も30過ぎて焦っていたのでしょうけど…。

>冗談で「いいなぁ〜、それちょうだい」
子供ならまだしも、30過ぎたオバサンがこんなことを平気で口にする神経が理解できません。

>人を疑うことを知らない素直だった私は
普通は、言いません。

>「よくAさんに、そのダイヤくれ!って言ってたものね」「私も何度も聞いた」
どんだけしつこかったんだよ。

>「チッ、これだから香川県民は」「やっぱ香川の人間だからな。どうせお前が悪いんだろ」
>もしこれが夫に知られれば「やっぱ香川県民は最低だな」と言われかねません。
旦那さんにここまで蔑まれるこの人って一体…

だいたいAさんみたいな(「キャンディ・キャンディ」の)イライザ級の策士を怒らせてしまう頭の悪さというか、運のなさというか…
まぁ、それらを総合して、こう返信しました。
長いメール、ありがとうございます。(いや〜、笑わせてもらいました)
残念ですが、復讐なんかのために私のタロットは使えませんので、お断りいたします。

数時間後、この人からまたメールがありました。

わかりました。では、占わなくて結構なので、一つ質問に答えてください。美輪明宏さんが、この世には「正負の法則」があると言っていましたが、本当でしょうか?もし本当なら、こんな不幸を体験した私には、これを上回る幸福が訪れると思っていいのでしょうか?
いいわけないだろ!

確かにこの世には「正負の法則」があります。しかしあなたの場合は「正負の法則」の「負」の部分ではなく「身から出た錆」です。普通は人が大切にしているような物を軽々しく「それちょうだい」なんて言いませんし、ご主人の「どうせお前が…」などの言葉からあなたの日頃が垣間見えました。あえて「正負の法則」に当てはめて言うなら、あなたの結婚生活が「正」であり、今が「負」。これでちょうどバランスが取れているじゃありませんか。