今週のお題「2010夏の課題図書」
たまにははてなダイアリーさまの「今週のお題」にチャレンジ。
読みたい本はいつも読んでいるので、今回は「以前読んだけどまったく共感できなかった本」について書こうと思います。
機会があればまた読もう…ということで。
それは…
- 作者: 魯迅,増田渉
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1961/04
- メディア: 文庫
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阿Qというのが主人公の名前なんですが、本人が読み書きができない人で、「阿」の部分は男性の名称につけるもので、「Q」の部分はQの音で始まる漢字なのですが、どんな字かは不明。だからアルファベットの頭文字だけとって阿Q。職業はフリーター。
で、この阿Qという人は、頭だけじゃなく見た目も性格も最悪。
もともと頭が禿気味で、そこにかさぶたみたいなのがあって、「ライ(たぶんライ=ハンセン氏病)」という言葉を聞くと逆上し、無口な人にはオラオラ言い、弱そうな人には暴行を加える。そして返り討ちにされることもしばしば(実際は阿Qはハンセン氏病ではありません)。
そんな阿Qの唯一の長所は、どんなになじられ、喧嘩に負けても、全てを自分に都合よく脳内変換し、脳内で勝者になること。
長所か?
何か池乃めだかの「今日はこれくらいにしといたるわ」みたいにしか思えませんが…
ある日、いやな人間に立て続けに会って、イライラしていた阿Qはたまたま通りがかった尼僧にまで喧嘩を売ります。
その尼僧に「子供もいないくせに!」とののしられ、阿Qは急に我に返ります。
このままでは死んだあと供養してくれる人がいないじゃないか!
焦った阿Qはある屋敷の女中を襲います。
供養のために子供が欲しいて…
…そしてとうとう誰からも相手にされなくなり、盗みを働いて、追われる身となります。
そして良く分からないうちに、革命に紛れ込んでしまい、逮捕され、「死ぬ前に何か一筆書け」と生まれて初めて筆を渡されます。
字が書けないから、仕方なく○を書こうとするのですが、人生初なので何かいびつな形に。
最後は見せしめ的に銃殺にされます。
しかし、その死すらも、周囲の人間の反応は「何だ銃殺か」「首切りかと思ったのにつまねー」みたいな感じです。
おしまい。
ネタバレするほどあらすじを書きましたが、書いていてやっぱり読む気が起きません。
Wikiには
阿Qという一人の人間を通し、当時の中国社会にはびこる問題を風刺的に描いた作品として、また辛亥革命の失敗点を強く指摘した作品として評価され、数ヶ国語に翻訳されて出版されている。
…と書いています。
辛亥革命のこともよく知らないせいか、やっぱりよくわかりません。
私から見たらブサキモ・非モテ・プー・低脳・嫌われ者…というこれ以上ないくらいの底辺の人間が、何か脳内だけハッピーで、行きつくところは処刑…自業自得としか言いようがありません。
でも、このブログでネタにされてる( ノ∀`)な人たちは現代に生きる阿Qなのかもしれません。